2005年11月25日

無防備地域宣言

または、無防備都市宣言・・・。

護憲運動のひとつの具体的な形・・・と捉えました。
すでに四年ほど前になりますが、とある場所(非・2ch)で
新しい歴史教科書を巡る掲示板論争に半ROM半参加していた
時期があり、その時反対派(つまり左派)の方の書き込みに
「武力放棄の結果、外国から攻められたらどうするか
 戦争するより無条件降伏した方がマシ」
というのがありました。
結局、この書き込みを最後に、私の目からは有意義と思えた
論争も終結してしまったわけですが
右派の方・・・から言わせれば、そういう発想をする人とは
もはや会話不能、ということだと思います。

左派(リベラル) VS 右派(保守) の構図とは
結局のところ、国家と個人と、どちらに軸足を置くか
ということなのでしょう。
個人の平和な生活なしに国家の存在は語れない
(国家は個人を守るためにこそ存在する)・・・と見る
左派は、だから、戦争放棄を謳う九条をなくすなら
「この国はもう終わり」だから「海外移住したい」などと
平気で言ってしまう(コメント欄などで)。
平和な国家があってこそ個人の生活も守られる・・・とする
右派は、国の安全を図るためになにができるか、すべきか、の
観点から語ろうとする・・・。

そうした立ち位置の違い、発想の違い・・・自体は
私は意義あることと思っています。
世の中が同じ意見で染まってしまうことは恐ろしい・・・と
思うので。しかし少なくとも民主主義体制下においては
国家は個人の(投票活動などによる)意思の集合体なのであり
したがって個人自体も国を構成する細胞ひとつひとつなのだ
ということを忘れたかのような議論は
どの立場からのものにせよ、グロテスクで無効なものと
私は判断せざるを得ません。

喩え言葉の綾・レトリックであったとしても
海外移住を口にした時点で、その人は国政に関して語る
資格を失ったも同然だと思います。
同様に、無条件降伏を発想した時点で、その運動も
国政に関しての影響力を自ら放棄した・・・と同じこと
なのでしょう。

国政に関しての・・・つまり改憲に関しての。

無防備都市宣言は戦争状態での国際間紳士協定である
ジュネーブ条約をその大きな思想的支柱に据えている
わけですが、ということは
戦争状態になる以前の出来事には一切関与しない
という意思表示と受け取られても文句は言えない

でしょうからね・・・。


改憲への抵抗・・・草の根の。
左派的発想の具体例が、この無防備都市宣言運動では
ないかと思うわけですが、実効性、理論、ともに
あまり評価できるとは思いません。
・・・別の取り組みを期待したい・・・ところです。


     ◇     ◇     ◇


資料【「無防備地域」宣言 国防協力を拒否? 21自治体、条例化へ署名運動】Yahooニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051121-00000001-san-pol

 ジュネーブ条約で有事の際に攻撃が禁じられている「無防備地域」の宣言をするよう地方自治体に求める運動が全国に広がりをみせている。これまでに宣言条例が成立した例はないが、確認されただけで二十一区市町で署名活動などが進められている。国の責任で行う防衛行動を自治体が制約することには疑問があるほか、国民や自治体に協力を定めた国民保護法、武力事態対処法に正面から反する問題点も指摘されている。 
 運動が展開されているのは、札幌市、苫小牧市、東京都国立市、神奈川県藤沢市など二十一区市町(判明分)。「宣言すれば平和を確保できる」「武力攻撃を免れることが可能」などの合言葉で戦争不参加や反戦を呼びかけ、自治体に「無防備地域」宣言の条例制定を請求するため署名運動などが進められている。
 すでに全国規模の連絡組織もできており、署名が法定数に達した大阪市、大阪府枚方(ひらかた)市、兵庫県西宮市などでは市議会に条例が提出されている。
 ジュネーブ条約追加第一議定書は「紛争当事国が無防備地域を攻撃することは手段のいかんを問わず禁止する」と規定。敵国の占領や攻撃に対し、抵抗も武装もしない地域を無防備地域とし、敵の無血占領を認め、無条件降伏を宣言することで、消耗戦や敵の不必要な攻撃をやめさせ、住民の無用の犠牲を防ぐのが本来の狙いだ。
 ただし、地域に指定されるには、(1)すべての戦闘員や移動兵器、移動軍用施設が撤去されている(2)固定された軍用施設や営造物が敵対目的に使われていない(3)当局や住民による敵対行為がない(4)軍事行動を支援する活動がない−などが必要条件。宣言してもこうした条件を満たせない場合は背信行為とみなされる。
 しかし、自衛隊の施設などの管轄権は自衛隊法で内閣総理大臣にあると規定され、地方自治体には与えられていない。政府や自衛隊などと合意なしに戦闘員や軍事施設の撤去などを地方自治体が実行することは非現実的だ。
 国民保護法なども自治体に国の方針に基づく協力義務を定めており、自治体が条例でこうした条件を確保する規定を勝手に盛り込む行為は、国防への協力拒否を意味するだけでなく、仮に条例が制定されても法律違反として無効とみなされる可能性が高い。
 ジュネーブ条約はこれまでも守られないケースが多々あり、「条約に依拠して宣言したところで地域住民の安全は守れない」といった声も出ている。
 これまでに、条例を可決した自治体はないものの、運動自体は次々と別の地域で展開される状況が続いている


posted by 水無月 at 09:24| Comment(0) | TrackBack(4) | 国内(憲法・改憲) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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