2006年01月05日

耐震偽装の源流は九州かも・・・?

謹んで新春のお慶びを申し上げます♪

というわけで、なんとか無事に正月の喧騒(謎)を乗り越え
2006年初エントリを書くことが出来そうです。
どうぞ今後とも、当BLOGをよろしくお願い致します。

このBLOGはもともと政治BLOGという位置付けでした。
昨年の冬から強度偽装問題に傾注してしまっていますが
(そしてこのエントリもそちら関連ですが 汗)
基本線は見失わずに参りたいと思っています(とはいえ
この問題も今では立派な政治問題には違いないですけどね)。

なお読者の方からメールを頂き、私を「ジャーナリスト」と
思っている人がいることもわかりました(笑
大変光栄ですが、それは誤解なのです、とこの場でお断り
しておきます。私は(文筆に従事するものではありますが)
ジャーナリストではありません。したがって、独自の取材ルートを
持つとか、そこから貴重な(ナマの)一次情報を得る・・・と
いうことは、残念ながらできません。
私が調べるのはもっぱらネット上において・・・です。
ネット上で得られる情報を、私なりに解釈した過程や結果を
このBLOGで公開している、ということなのです。

また、ネットは恐ろしいほど底なしに(笑)興味深い世界では
ありますが、私もネット外で実生活を送っている以上
ネットより実世界の方を優先させなければならないのは
社会人として当然のことでもあります。
幸い、実の方での仕事も、今年は昨年以上に充実したものと
なりそうです。ネットへ割くことのできる時間は、いくら
努力しても、昨年よりは減ってしまいそうな見込みです(汗
BLOG更新が間遠になったり、エントリが浅くなったり、また
コメント・メールのお返事が遅れることもあろうかと思いますが
以上の事情を鑑み、どうぞ寛大にお許しくださいますように・・・。



     ◇     ◇     ◇


さて、では本題に参りましょう。
去年の宿題、鉄骨業者についてです(笑



【 サムシング という会社 】


まず、当BLOGへ頂いたねこ飼さんのコメントから。
バッドニュースを提供します。
「マンションごと建て替え事件」の概要
エイルマンション建て替え事件弁護団 弁護士 幸田雅弘(福岡)
3 構造計算の手抜き
簡単にいうと、構造計算書の前半と後半が別物で、途中で二つの構造計算書がつなぎ合わされていたのです。
http://homepage2.nifty.com/kekkanzenkokunet/2-6-13-06=mansiongototatekaejiken(kouda).htm

これ、福岡で起きた構造計算書偽造事件なんですけど、去年の段階で訴訟が起きてます。これも姉歯と同様に構造設計事務所(倒産したサムシング)がやった偽造です。福岡市内の建築業界では、安い構造設計料として有名だったサムシングは、同時に鉄骨製作もやっていました

んで、本題ですけど、証人喚問のときに姉歯氏は木村建設とは九州の鉄骨業者の紹介で知りましたと答えています。もしも、この鉄骨業者がサムシングだったら?と言う疑問がありますがどうでしょうか。

サムシングは倒産しましたが、そこの出身者が多数続けているらしく心配です。真面目にやっていることを祈るばかり。

その後の噂はまったく聞きませんが、今月 サムシングの元社長が訴訟がらみでテレビに映っそうです。まったく反省もせず、薄笑いをしていたとのことでした。
http://yohaku.seesaa.net/article/11056343.html#comment


このコメントをいただいてから調べたのですが、サムシング株式会社という企業・・・今では第二(第三?)の姉歯か、と噂されているようですね。

住民が福岡県に調査を要望 2005年11月30日(水) 17:00

福岡県篠栗町のマンション管理組合が、30日、マンションの耐震強度が偽造されているとして、構造計算をした会社が関わった全ての物件に対する調査を福岡県に要望しました。
このマンション管理組合によりますと、6年前に購入したマンションに、耐震強度に偽造があることなどが明らかになり、去年6月、施工主などを相手取り現在裁判中です。
今回の要望は、マンションの構造計算をした春日市の建築設計事務所「サムシング」が関わった物件全てについて、偽造が行われていないかを調査してほしいというものです。
サムシングが関わった物件は県内に2000件以上あると見られています。
調査を要望した管理組合の理事長は「姉歯建築士だけでなく、他にも耐震強度が偽造された物件がある。行政にしっかりと対応してほしい」と話しました。
http://whatever.say.jp/program/snap_shot/site/11344850475789/
(↑は【Birth of Blues】kingcurtisさんが保存したFBF福岡放送のキャッシュ)


この記事中にある「篠栗町のマンション」は、ねこ飼さんから頂いたコメント中で言及されている福岡の構造計算書偽造事件のマンションと同一物件です。詳細はコメント中にて紹介のURLでもわかりますが、簡単にまとめると以下の通りですね。

  物件名 :「エイルヴィラツインコートシティ門松駅前イーストサイド」(11階建て50戸)
  建築主(販売会社): 作州商事
  施工者 : 香椎建設
  設計者 : ニューアート建築設計事務所
  構造設計: サムシング
 (建築確認: 福岡県  ←この情報のみ掲示板ソースhttp://kyusyu.machi.to/bbs/read.pl?BBS=kyusyu&KEY=1125506251
  訴訟を起こした時期 : 2004年6月

なお、この物件は「ツイン」とあるように二棟建てのようで、ウェストサイド(9階建て42戸)も、約1年半後の2005年11月、同じ構造設計上の問題で同様の裁判を起こしています。
http://www.fukukan.net/paper/051205/topic_kozo93.html



【 サムシング社の計算書偽造 】


次にサムシング社の計算書偽造の手口を見てみます。


 ◇「イーストサイド」の場合
建物の荷重を計算する際に、パラペット・バルコニー・階段などの荷重を落としたり、仕上げ荷重を軽く見たり、消火水地下ピットの荷重を落としたりして荷重を少なくして、適正な荷重の85%の荷重で計算していることが判明しました。そればかりか、荷重計算の結果導き出された地震用荷重をそのまま2次設計の時の地震用荷重として使用せず、荷重計算の結果導き出された地震用荷重から特殊荷重・補正荷重・フレーム外荷重を差し引いた数字を使っていました。簡単にいうと、構造計算書の前半と後半が別物で、途中で二つの構造計算書がつなぎ合わされていたのです
適正な荷重計算をして、構造計算をしたところ、1次設計段階でほぼ全ての梁と柱でNGが出ました。2次設計(保有水平耐力)でも、保有水平耐力はX方向で必要保有水平耐力を満たさないし、X方向の揺れで柱にヒンジが発生する(つまり危険な壊れた方をする)などの問題があることが分かりました。
(【「マンションごと建て替え事件」の概要】http://homepage2.nifty.com/kekkanzenkokunet/2-6-13-06=mansiongototatekaejiken(kouda).htm

 ◇「ウェストサイド」の場合
原告の主張によりますと、マンションの構造計算で荷重計算を所定の建物荷重の82%で計算しているなど6項目に誤りがあるとの問題点を指摘しています。そうして、構造計算を再計算すると、応力度が許容応力度を超えている、水平耐力が必要保有水平耐力を充たしていない、小梁・床スラブ等の2次部材で応力度が許容応力度を超えている、ひび割れ対策、たわみ対策がとられていないなどの瑕疵があると指摘しています。
(【マンション110番−福管連−】http://www.fukukan.net/paper/051205/topic_kozo93.html


情報源が異なっているため表現の濃淡に差はありますが、たぶん同じ手口での偽造なのでしょう。
そしてその内容は先行訴訟の「イーストサイド」の説明にある通りというわけです。

一方の姉歯氏の計算書偽造の手口は以下の通りでした。
耐震偽造:姉歯元建築士の手口 03年以降、書類差し替え

 姉歯秀次・元1級建築士による構造計算書の偽造方法は、コンピューターの画面上で別の数値を張り付ける比較的巧妙な初期に比べ、ここ数年は書類を差し替えるだけの単純な手口に移行していたことが国土交通省の調べで分かった。03年後半以降はほとんどが書類の差し替えで、多くはイーホームズが建築確認していた。同省は、姉歯氏が書類の差し替えでも偽造を見抜かれないと知り、より手間を省いていったとみて、調べている。

 国交省はこれまで姉歯氏がかかわった210物件のうち、77件について構造計算書の改ざんを確認した。建築確認が行われた年次別では▽99、00両年が各6件▽01年10件▽02年9件▽03年19件▽04年16件で、今年は現在まで11件。

 同省が偽造手口を分析した結果、コンピューター画面上で数字を書き換えるなどの「巧妙な改ざん」と、2通の計算書を用意して都合の良い部分だけを組み合わせる「単純な差し替え」とに大別できた。差し替え方式は、02年9月にイーホームズが建築確認した「グランドステージ千歳烏山」(東京都世田谷区)が最初とみられている。03年前半までは両方式が混在するが、同年後半からはほとんど差し替え方式になったという。
(【毎日新聞】http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20051220k0000e040004000c.html
 【↑の保存】http://yohaku.up.seesaa.net/image/aneha_teguti_gazou.html


もうひとつ・・・。姉歯氏がサムシング社同様に荷重を細工していたという例を念のため。
3.偽装内容
 建物の荷重を最低に近い数値で入力し、ベランダ及び階段の荷重をさらに低減した上で、当該部分の数値を十分な荷重があるかのように偽装した構造計算をしていた。
(姉歯氏偽装「フラットファースト雷門」平成15年6月12日イーホームズ社建築確認 について 【台東区】http://www.city.taito.tokyo.jp/index/000013/023516.html

私は素人ですから軽々に判断は出来ませんが、サムシング社の「二つの構造計算書がつなぎ合わされていた」手口と、姉歯氏の「2通の計算書を用意して都合の良い部分だけを組み合わせる」手口・・・。両者は同じ手口を語っているように思えます。
そしてそうだと仮定すると、その手口は「(巧妙でなく)単純な」改竄であり、姉歯氏は当初これをせずに、現在判明分で2002年後半から利用しだした、ということになります。



【 姉歯氏と九州の鉄骨会社 】

(12/14)【姉歯氏証人喚問】高木氏(公明)との一問一答

高木陽介氏(公明) 木村建設とのつながりは96年ごろ、鉄骨会社の紹介というが。

「九州の鉄骨会社の紹介。その後すぐではないが、木村建設とは年に数件程度の取引だったと思う」

【日経住宅サーチ】http://sumai.nikkei.co.jp/special/gizo/index.cfm?i=2005121403757s8


証人喚問でこのように述べた姉歯氏ですが、残念ながら私が調べた範囲では、サムシング社が鉄骨製作をしていた、という傍証は見つかりませんでした。なにしろ数年前に倒産している企業ですからね(汗
が、コメントを寄せてくださった方の職業・居住地といった背景を考慮すると、サムシングが鉄骨製作をしていた、という情報自体の信憑性は疑う余地もないと思います。
とすると、次は、鉄骨業者でもあったサムシング社が姉歯氏と木村建設を引き合わせることが可能か? が問題となるわけですね。
ここで一度時系列で整理してみます。



1989年・・・・・・・・・・・・木村建設東京事務所開設(93年支店へ)
              同年、平成設計社(東京都千代田区)設立
 90年(89年説も)・・・姉歯氏、千葉県に一級建築士登録をする
 96年・・・・・・・・・・・・・鉄骨業者、姉歯氏を木村建設に紹介
 98年後半?・・・・・・・姉歯氏、最古の(「巧妙」な?)偽装を行う
 99年春・・・・・・・・・・・サムシング社設計「エイルビィラ門松駅前」発売開始
2001年・・・・・・・・・・・・サムシング社倒産
 02年〜 ・・・・・・・・・・姉歯氏「単純」な偽装を始める



とりあえず1996年にはサムシング社はまだ元気に存続していて、姉歯氏と会うことも可能だったようですね。

が、私にわかったのはここまでです。問題の「鉄骨業者」がサムシング社であった証拠は、私には出せません。
したがってこの先は、私の疑問・・・という形で整理し、今後の捜査や調査の進展を見守りたいと思います。


疑問1 サムシング社の偽装に誰も(建築確認機関も、施工者も?)気づかなかったのか?
サムシング社の関与した物件は福岡県内だけで2000件以上。姉歯氏の10倍はあるというのに。

疑問2 サムシング社と木村建設とは接点がなかったのか?
サムシング社は福岡県春日市、木村建設は熊本県八代市・・・この距離の近さに意味はないのか?
(最盛期=2000年頃?、福岡市で出された建築確認申請の半分以上にサムシング社は関与していたらしい。とすれば、その頃東京まで出張して施工していた木村建設が隣の福岡県で施工していなかった・・・と考えるのは難しいのではないか)

疑問3 姉歯氏を木村建設に紹介したのは誰か。その経緯、目的、趣旨は?
(姉歯氏は東北宮城県の出身。大阪勤務の経験はあるが、大阪以南との結びつきは(私の調べた範囲では)見当たらない。その彼と、九州地盤の木村建設を結びつけたのが「九州の」鉄骨業者だった、ということの意味は? もし鉄骨業者が同時に設計会社でもあったというなら、設計繋がり・・・の線が見えてくる)

疑問4 サムシング社の計算書偽造、「限界設計」という思想は同社のオリジナルか?
どこかからの示唆はなかったのか・・・?
(サムシング社は「エイルビィラ門松駅前」物件の時点で、すでに「限界設計」を行うというので有名だった。「限界設計」は「限界ぎりぎりまでコストを落とす設計という意味」で、姉歯氏の売りであり、かつ総合研究所が推奨した「経済設計」とまったく同じ概念
http://homepage2.nifty.com/kekkanzenkokunet/2-6-13-06=mansiongototatekaejiken(kouda).htm



【 サムシング社=九州の鉄骨業者と仮定すると・・・? 】


1996年、姉歯氏を木村建設に引き合わせた謎の「九州の鉄骨業者」・・・。
仮に、それがサムシング社であると仮定すると、どうなるでしょうか?
以下はこの仮定に基づいた推測です。


サムシング社の業績から考えると、計算書偽造に手をつけたのはサムシング社の方が早いでしょうね。
木村建設に紹介された96年の時点で姉歯氏が偽造という方法まで知らされていたかどうかは不明ですが、サムシング式「限界設計」の妖しい魅力に、少なくとも木村建設は気づいていた可能性がある(サムシング設計物件の施工を通じて)、と思います。
姉歯氏に強く圧力を加えたのは木村建設東京支店長の篠崎氏だったそうですが、その圧力の裏には、サムシング社の「限界設計」があったのではないでしょうか。つまり、福岡のサムシング社にできるのなら関東の構造設計士にも出来て当たり前だ、と。

しかし私には、姉歯氏がサムシング社式「限界設計」を真面目に「学んだ」とは想像しにくいのです。サムシング社の方式は単純・杜撰・乱暴なもので、築二年で床がたわむような代物でした(この床のたわみが、住民・管理組合の不審を招き、構造調査→偽装発覚へ繋がったのです)。そうした設計思想を一級建築士の誇り高い姉歯氏が易々と継承したとは思えません。実際、姉歯氏が「単純な」偽造を始めたのは偽造活動も佳境に入った2002年以降でした。
同じ強度偽装をする(せざるを得ない)にしても、もうちょっと一級建築士らしい「まともな偽装」(=矛盾していますが、あえて)を、と、姉歯氏は模索したような気がします。
その結果が、初期の「巧妙な」偽装であり、何年経っても特に不具合もなく住人が住み続けていた偽装物件群・・・なのではないでしょうか。築七年経っても姉歯氏本人が計算書偽造を告白するまで行政も偽装と認定できなかった「グランドステージ池上」は、姉歯氏の偽装上のポリシーを象徴的に表しているように思います。

ただし、その姉歯氏も、2002年以降は計算書差し替えという「単純な」手口に移っています。
その移行の動機がなんだったのか、報道されるようにイーホームズ社など民間確認機関の審査の杜撰さに安心したためか、あるいはほかの要因も影響していたのか(たとえば設計件数が増えるに従い一件一件に手間暇を掛けられなくなったとか、慣れから手抜きに走ったとか?)・・・は、わかりませんが、たとえ手口自体は単純でも、姉歯氏設計の偽装物件では、少なくとも「エイルビィラ門松駅前」のような暴露の仕方はしていないのです。
私はここに、偽装設計士としてのプライドの一端を見たような気がしたのですが、考えすぎでしょうか・・・(謎
(もっともグランドステージ藤沢のような例もありますから、ごく最近の物件は、また別かもしれませんね。私の抱く姉歯氏像についてはこちらをご覧ください →【姉歯秀次氏という人】)

また、私は以前、別エントリで「強度偽装、計算書偽造、というテクニックは、少なくとも現時点での報道を見る限り、姉歯氏の独創的な発見だったと私は思っています」と書いていますが、サムシング社という先例と姉歯氏との接点がありうる、とわかったのですから、完全に独創的である、とは言えないかもしれませんね(汗
今時点の私の感触では、計算書偽造という思想自体は彼のオリジナルでない可能性が否定できず、一方で「巧妙な」偽造のテクニックの方は彼の工夫と努力の結果と思われる・・・という感じです。努力も工夫も、誤った方向に追求されていたのは言うまでもありません。念のため。



【 ま と め 】


以上、姉歯氏を木村建設に引き合わせた「九州の鉄骨業者」についてあれこれと書きました。
真相は結局わからずじまいで、物足りないと思う方もおられるでしょうが、当BLOGが扱うのはフィクションではなく、私自身も探偵ではないので、どうぞご容赦ください(汗

ただ、木村建設を産み出した九州という土地で(熊本と福岡の違いはありますが)、サムシング社という企業がかなり酷い(しかも広範な?)構造設計の偽装を行っていた。それも(おそらくは)姉歯氏より先行してやっていた・・・。この事実を知って、私にはなにか引っかかるものがあったのです。さらにそのうえ、私の信頼する人の情報によれば、同じサムシング社は「鉄骨製作もしていた」らしいとくれば、もう・・・(汗

福岡という地名からはもうひとつ、重要なキーワードが思い出されます。最後にそれを引用して、締めとしたいと思います。

平成17年(2005年)3月20日福岡県西方沖地震(M7.0) 最大震度6弱・・・。
「被害が大きい同じ大名・今泉地区でも、並んでいるマンションで一棟は被害が発生し、他のマンションは被害が発生していないといった現象が生じています。しかも、損傷したマンションは、竣工後4年〜7年の建物であり、隣りの無傷の建物は、築30年です。」
http://www.fukukan.net/paper/050408/topic_chiku30.html

「 福岡市では、3月の福岡県西方沖地震で半壊と認定された8棟の福岡市内のマンションについて、構造計算に問題がなかったか点検を行う模様です。

 西方沖地震で福岡市内のマンションは10棟が半壊と認定されましたが、そのうち、8棟が昭和56年6月以降のいわゆる新耐震基準により設計されたマンションでした。

 当会では、地震直後から「同じ場所で築30年のマンションがほとんど無傷であるのに、なぜ築1年から8年のマンションに被害が多かったのか、行政や研究機関で原因を解明すべき」と主張していましたので、姉歯事件が契機であろうともそれが実現できることは喜ばしいと考えています。」
http://www.fukukan.net/paper/051205/topic_fuku8.html
 いずれも【マンション110番−福管連−】より)


真実は究明されねばなりません。
建築確認機関は誤魔化せても、天からの審査である地震そのものを誤魔化すことはできないのですから。

人命が失われてからでは遅すぎます。日本の国土は、阪神大震災のような地震がいつ、どこで、起きるかもしれない土地なのです。
事態のあまりの広がり具合、その根深さに、私も含め、多くの人が、もう嫌気を差してしまっている・・・のが実情ではないでしょうか。どうせこんなもんだ、仕方ない・・・と諦めるのもひとつの「知恵」なのかもしれません。しかしここで追求を止めてしまえば、今後も同じような「耐震基準を満たしているはず」の実は欠陥高層ビルが建てられ、それらはいつの日か、首都圏で、地方都市で、それ自体が多くの人命を押し潰す巨大な凶器と化すでしょう。
その時、そのビルに偶然居合わせてしまったのが、私やあなた、そしてその家族でない保証は、どこにもありません。



※関連エントリ

外部ファイル版【姉歯偽装物件時系列一覧
耐震強度偽装問題・・・資料編(12/21現在)

渡辺朋幸氏という人
時系列で耐震強度偽装事件を見ると
姉歯秀次氏という人
偽装事件は小さな政府を大きくするか?
耐震強度偽装問題・・・意見・感想編
全裸で自殺・・・の謎 耐震強度偽装問題


posted by 水無月 at 10:07| Comment(16) | TrackBack(3) |   ◇耐震強度偽装問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
今年も始動されましたね、頑張って下さい。
私生活も本業もふくめ、充実したいい年になりますように。
Posted by dashi at 2006年01月08日 12:48


dashiさん、こんばんは♪
どうもありがとうございます。
実は今夜からはじめる予定だったのですけど
またBLOGにかまけてしまいました(汗
・・・がんばります!(笑
Posted by 水無月 at 2006年01月09日 00:34
水無月さん、初めまして。
>天からの審査である地震そのものを誤魔化すことはできないのですから。
私もその通りだと思いますし、大地震が発生する時期はすぐそこに迫っていると感じています。
又、水無月さんの記事を読んで、事件の当事者(政官業学報)が口裏を合わせて事件を隠蔽しようとしているような、大規模な社会事件・事象を読み解く際には、一市民が当事者の証言・証拠等をつぶさに分析し、それらを時系列にそって整理し、ある仮説を打ち立ててから事件の本質に迫ろうとする追求方法の大切さを、改めて思いさせられる秀逸な記事ですね。
 特に、水無月さんが今回の記事の中で指摘している「サムシング」という会社の事など、私は全く知りませんでした。
お気に入りに加えさせていただきます。
Posted by スパイラルドラゴン at 2006年01月09日 20:58

スパイラルドラゴンさん

ご訪問&コメントをありがとうございます。
今回の事件は本当に底知れない感じですね。
まだ名前は挙がっていないけれども、実は一枚噛んでいた
という人物がゴロゴロしていそうな雰囲気です(汗
違法な建築物が存在すること自体は非常に恐ろしいことですが
こうして明るみになったこと、そのものは、隠れたままに比べれば
良いことなのだと気を取り直して
私も素人なりに、考えてみた結果を公開してみました。
お褒めの言葉とリンクをありがとうございました。
どうぞよろしくお願いします。
Posted by 水無月 at 2006年01月10日 17:23
サムシング、ですか。ライブドア関連のオンザエッジ、といい、なにかを予兆しているような命名ですなあ。別スレッドで、ペンは剣よりツオイか、のところに書いても良かったのですが、昨晩(一昨晩)NHKのプロフェッショナルという番組をなにげ〜に見ていて、やるもんだなあ、とおもったこと。番組は、庶民派弁護士、宇都宮健児をとりあげていたのですが、なんとNHKのナレーターは
 闇金融と闘っている男
と紹介した。ちゃうだろ?宇都宮が闘っているのは クレサラ放置行政、だよ。(クレサラ=クレジット、サラリーマン金融)
宇都宮は「消費者金融」岩波新書、
http://www.iwanami.co.jp/hensyu/sin/sin_kkn/kkn0204/sin_k62.html
で、行政の無策を難じているのだ。それに、消費者金融から身を守るための教育を行っていないこと。(英語教育などよりよっぽど必要でがしょ?)
銀行利用者への利息をゼロにしてサラ金に融資しぼろ儲けしている大銀行。
番組の進行役は経済クオリア、ゼロの茂木、ときているのだから、いらいらは募る一方、焼酎をがぶ飲みしてまぎらした。これじゃ、当分、聴取料支払い拒否を継続せざるを得ない。
Posted by yam at 2006年02月09日 02:12
 
yamさん、こんばんは♪

確かに暗示的な命名ですね(笑

頂いたコメント・・・面白すぎて苦笑したきり、うまくお返事ができません(笑
焼酎飲み過ぎないようにお気をつけ下さい。私はこんな調子で頼りないですけど、どうぞ今後とも、よろしくお願いします。
Posted by 水無月 at 2006年02月09日 02:25
源流論争、が起こるかもしれませんな。(九州vsヤマト。われこそは、初代偽造者なりい!)。
kikkoの日記の昨年12月には、建築関係者の内部告発で、偽造ソフトは10年前に出始め、いまではネットで売買されている、と言っています。
Posted by yam at 2006年02月09日 02:49
 
yamさん、こんばんは♪

とんでもない源流論争ですね(苦笑
しかし偽造・・・というのは実は非常にデリケートなもので、構造計算プログラムの安全値(?)が厳密に取られているため、悪意の偽装でなくとも、数値のごまかし(?)は、かなり広範に行われていた・・・なんて噂話を、私もネット上で目にしたことがあります(真偽不明)。もしそれが事実なら、素人の私にはもはや手も足も出ない領域に話が行っちゃうわけですが。偽装ってなに? 偽造ってなに? の定義から始めないと。
構造計算プログラム、自体が、設計士にとっては使い勝手の悪いものであった可能性もあります。数値の書き換えを許容するという発想自体、なにやらシステム側に後ろめたいことでもあったんじゃないかと・・・(疑
Posted by 水無月 at 2006年02月09日 04:07
なにを偽造か、ならば簡単ではないでしょうか?
設計通り建築しても指定強度を満たさないのに、審査プログラムはパスできるように入力する、ことだと、わたしは理解しています。もちろんこのような入力できるような審査ソフトが脆弱であった、ということ。能力もないのに、マークシートだけは正しく塗れる技術も(もし、あれば)これに該当するかも。しかし、タマタマ受かったからといって入学を拒否するわけにもいかないでしょう?(入学後、留年ー>放校)。
しかし、図面が基準をみたしていても、建築作業時に手抜きをして薄めたコンクリや、鉄筋抜きとり、をやっているのだから、どうしようもない。抜き打ち検査や完工検査をやらないのがどうかしている。

同じことがライブドアについてもいえます。
雑誌世界3月号では上村達男がかなり説得的な解説をしています「株式分割を巡るからくり」。しかし、なんのかんのいったって(上村などは昨年からライブドアの違法検挙を予測していたという)行政が認めていたのはいかんともしがたい。(その点、金融庁や証券監視委員会さらに国会も調査権をもっているのだから責任がある)まずイエローカードを証券監視委員会や金融庁が突きつけるべきなのにやらなかった(あろうことか行政が煽った)。それで、特捜部がいきなりレッドカードをつきつけた。このレッドカードはサッカーでいえば、選手にたいして、じゃなく、審判(金融庁、監視委員会)につきつけるものでしょう?本来は。そうでなきゃ、一般投資者はおっかなくて、やってられないですよ。
さらに上村達男はつぎのように言っている。
「日本人は、日本人自身の将来のあり方に危険をもたらしかねない大規模な不正行為を双手をあげて賛美してきたのである」
「安易な証券市場は国民にとっては不幸の源泉なのであるが、そうした不幸をもたらしかねない現象の象徴を日本人の多くは時代の寵児としてもてはやしてきたのである」
なんだか、一億総懺悔しろ、とでもいいたげであるが、そも、ライブドアがどの程度ワルをしたのかまだ決定していないし、上村氏は警告し続けたにもかかわらず改善されなかったのだから声が小さすぎたとしかいいようがない。健全な市場をつくるのは行政でもあるし、株式市場のプロフェッショナルの意見です。これはケインズも主張していたのではないか?

雑誌世界は、「耐震強度偽造事件の責任は国交省にある」竹内謙(前鎌倉市長)という論評も載せている。竹内氏は、答えとして、「建築士の資格を厳格化して、建築士に全責任を持たせる制度にあらためるべき」という。しかし、建築士が瑕疵担保など負える財力を持っているわけもないので販売主が瑕疵担保責任をおうべきでしょう。現在、PL法の対象に建築物は入っていないが(95年にPL法ができた当時から建築物こそPL法対象とすべきである、という意見は多かった。おそらく、建築業界につぶされた)PL法にくりこめばいいのです。そうすれば、審査も厳格にやらざるを得なくなる。これが根本解決だとわたしはおもいます。

両事件とも、行政と監視を行う立法機関すなわち政党(調査費をもらってるんだろ?)の責任が大、です。


Posted by yam at 2006年02月09日 09:01
 
yamさん、こんばんは♪
コメントありがとうございます。

>設計通り建築しても指定強度を満たさないのに、審査プログラムはパスできるように入力する、こと
ああ、なるほど、と思いました。計算プログラム出力結果の差し替えなどの手口も判明していますけど、それ以外はこれで網羅できる・・・のかな?
計算プログラムは複数あり、どれを通すかによって強度数値は違ったものが出るそうです。計算プログラムの不備なのか、強度の計算方法がまだ練れていないのか、私にはよくわかりませんが、きっとそういう問題もあるのでしょう。

>抜き打ち検査や完工検査をやらないのがどうかしている。
>このレッドカードはサッカーでいえば、選手にたいして、じゃなく、審判(金融庁、監視委員会)につきつけるものでしょう?本来は。そうでなきゃ、一般投資者はおっかなくて、やってられないですよ
同感ですね。

>「耐震強度偽造事件の責任は国交省にある」竹内謙
これもその通りでしょう。PL法という発想は私ははじめて知りましたが、良い考えだと思います。

両事件ともまず行政に責あり、行政を監視する役目の立法機関(政党・議員)も同罪、というお考えかと思います。なにも言うことはありません。私も同感です。現状、立法機関が行政を監視しているという雰囲気は全く感じられませんね。両者の対立があるとすれば主に立法の場面のみで、法の運用局面に移ると、緊張感があるとはとても思えません。
社共だけでなくほかの野党も与党も、もう少しそういう方向で働いて欲しいものです。
Posted by 水無月 at 2006年02月10日 01:08
民社のマブチ議員などが証人質問で目立っていますが、いかにも後追い、という感じです。いくら官僚どもの天下り先を増やすため、業界からの要望による審査機関自由化、であったにせよ立法化した、という責任は国会にあるのだから、怪しい、とおもったら追跡調査をやってほしい。官僚どもが自己検証をやるわけはないのだから。

アスベストもひどかった。このニュースを聞いてわたしは、信じられなかったですよ。まるでゾンビ。危険性は世界中で知れ渡っていたのにほったらかしであったとは。わたしは、社会党の福島事務所に抗議した。そしたら、いや、当時(15年前?もっと前か)社会党は被害防止法?を提出した、と案分のpdfファイルを送ってきた。しかし、パスしなかったんだから、その後の調査をしっかりやって、官僚に現状を報告させ責任のがれをさせない言質をとっておくべきじゃないのか?被害者の家族のことを考えると、はらわたが煮えくりかえる。立法機関としてなにをすればよかったのか、いま、この時刻、国会議員諸君は考えているのだろうか。
Posted by yam at 2006年02月10日 01:32
 
yamさん、こんばんは♪

仰る通りでなにも返事が思い浮かばないですが・・・(笑
アスベストに関しては、私の母校の中学校がまさにそれでした。階段部分の天井にアスベストがベターと貼ってあって、一部は剥がれ落ち、ゆらゆらと揺れていました。そういうところで三年間学んだんだなぁ・・・と、今になって思います(苦笑
Posted by 水無月 at 2006年02月10日 03:05
からだが、チクチクしませんか?病院にいってください。y染色体、ダイゼブでしょうか?
Posted by yam at 2006年02月10日 03:16
 
ありがとうございます(笑
最近チクチクするのは目ですね。肺は学生の頃にすでに1/3切除の憂き目にあっています。アスベストのせいではないはずですが。
Y染色体・・・う〜ん、どうでしょうね?? 今は大丈夫そうですが、息子が思春期になった頃、問題発覚するかもしれません(笑
Posted by 水無月 at 2006年02月10日 03:54
お早う御座います。先日はお越し戴きましてありがとう御座います。下記のアドレスと御高説を拝読させて戴きました。再び御意見など戴ければ幸いです、
<INDEX>…………

2006/2/13 21:40
サムシングの建築士の『啖呵』は、時間稼ぎじゃないのですか?かなりぼろぼろ、建物をそれこそ山のように作っていますから。詳しくは『余白から指先へ』構造偽装は九州から?に、面白い記事があります。
http://yohaku.seesaa.net/article/11347435.html

耐震構造偽装というより、4−5年もてば良い建物しか造っていませんから・・。

建つ三介 重大ミス・ゾロゾロで国交省と自治体が慌ただしく動く...
Posted by 春日野ちさと at 2006年02月19日 11:05
 
春日野ちさとさん、こんにちは。はじめまして。
今回はご来訪 & コメントありがとうございます。

建つさんは拙BLOGをよくご覧になっていて
時々宣伝(?)も、してくださってるようですね(笑
【■夜の談話室■】、早速拝見致しました。
春日野さんは精力的に更新なさってますね〜! 素晴らしい。
私も、少し見習わないといけません・・・(汗
またお邪魔させていただきますね。ありがとうございました。
Posted by 水無月 at 2006年02月20日 16:46
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Tracked: 2006-04-04 22:58

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Weblog: 買ってはいけない東急リバブル・東急不動産
Tracked: 2006-11-18 22:02
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