2006年02月01日

皇室典範から皇位継承規定を全廃せよ

 

議員の良識で成立目指す 皇室典範改正案で首相
2006年 2月 1日 (水) 21:53 
共同通信

小泉純一郎首相は1日夜、女性、女系天皇を容認する皇室典範改正案の今国会提出は拙速とする与野党議員の声が強まっていることについて「国会には提出して成立を期すが(賛成、反対両派の)ののしり合いにはならないだろう。そうしないのが国会議員の良識だ」と述べ、多数の理解を得て今国会での成立を図る考えを強調した。

昨年の衆院選で初当選した自民党議員の中にも慎重審議を求める意見があることには「よく議論していけば多くは賛成に回ると思う」と述べた。官邸で記者団の質問に答えた。



小泉氏はあくまで今国会での成立を目指す模様です。
彼にとって、皇室典範改正案は郵政民営化法案と同じような
「法律」または「政治」の問題でしかない。

問題点は多重構造となっている、というのが私の認識です。

まず、@女系容認か、男系維持か の議論があります。
そして次に
A誰がそれを決めうるのか という問題があります。

日本国憲法では、天皇を国家の象徴とする、と定めています。
125代の歴史を持つ天皇家がすでにあり
それを象徴と定めた、という意味でしょう。
日本の象徴として天皇家を誰かが作ったわけではありません。
憲法制定者が天皇家を作ったわけではなく
国民や議員が天皇家を作ったわけでもありません。
天皇家は125代前から、連綿と存在し続けてきたのです。
当然、日本の象徴として相応しくあるように・・・と
天皇家を改造する権利など、誰も持ち得ないはずです。

次代の天皇にどういう人物が相応しいか、ということを
国家で定めること自体が本末転倒ではないでしょうか。

日本は確かに国民主権の国です。
しかし、だからといって、国民が選んだ議員が
天皇家の皇位継承問題を左右できるという発想自体に
私は違和感を禁じ得ません。
男系がいい、愛子様がいい、果ては皇太子妃がどうだこうだ
と、国民がとやかく言うのは、どうなのでしょう?
まして国民の代表としての議員や「有識者」らが
法律の力で、皇位の相続方式を天皇家に強制できるというのは?

天皇家がこれと決めた方を、天皇に頂けばよい、と
私は思います(配偶者も同じく)。
養子も、婿入りも、側室・愛人も・・・ご当人が望むように
なさるのが一番だと思います。
そして天皇家全体の意思の結果としての「天皇」が
日本国の「象徴」に相応しくないというなら
象徴である、とする憲法の方を見直すことだけが
日本の主権者である国民、そして議員にできる最大限のこと
なのだと思います。

国民や議員・・・あるいは憲法や法律・・・の側が
踏み越えてはならない一線を、踏み越えようとしている
それも思慮浅く、かつ無礼無作法極まりない遣り方で。
そのように見えて仕方ありません。
踏み荒らされるのは天皇家の伝統、だけでなく
広く日本人全体の共有する、掛け替えのない精神世界です。
そして一旦踏み荒らされたものは、二度と再生できません。


私も、皇室典範改正には賛成します。
皇室典範から、すべての皇位継承に関する規定を削除する
という改正案に(それがもし提出されれば)全面的に賛成します。

天皇家のものは天皇家に。
天皇家の当主を決められるのは天皇家だけです。
天皇家の未来を選ぶことができるのも天皇家だけでしょう。
伝統の瀬戸際にあるデリケートな時だからこそ
日本国民にできるのは、余分な法律からの制限をできるだけ
なくし、自由意志で選択できる環境を整えて差し上げること
だけだと思います。


posted by 水無月 at 23:49| Comment(7) | TrackBack(2) |   ◇皇位継承問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
確かに、自分の一族の将来を自分で決められない状況というのは異常です。たとえ「象徴」であっても! そういう意味でも、現憲法は大欠陥を有していますよ。もちろん広い角度からの検討・論議が必要ですが、改憲の必要性は確かにあります。それを国民的に深いものにできない現状が悲しいし、歯がゆい。政治の質? まあ、僕自身も政治なんて、これまで大して考えてこなかったので、えらそうなことはまだまだ言えませんが、考えてきたはずのエラーい人のはずの人たちの議論を知れば知るほど、暗澹となってしまいます。
技術だけではダメなんだと、考え直して、政治も勉強しなおす今日この頃です。
Posted by 建つ三介 at 2006年02月03日 01:07
麻生外務大臣が、急ぐことはない、慎重に進めるべきだと発言したそうで、これには全くその通りと思いました。どうしてそんなに急いで決めようとしてるんでしょうか。 なにか駆け引きでも? と勘ぐっちゃいますね。
皇太子妃も秋篠宮妃も、一般人の自由な生活をご存知の方だけに気の毒な気がします。
人権がないですよね〜。
雅子妃には、どうして皇居や御用邸に幽閉(としか思えない)されるだけで、海外での転地療養が許されないのかと疑問です。海外に行くのを望んでおいでだと思うのですが。

皇室の後継者選びが自由になると、政治的に利用されるようになるのではないかと思いますが、どうでしょうか。
昔、ヒゲの殿下が皇室離脱したいと発言されて話題になったことがありましたよ。冗談と言うことで収まったようでしたが。本音だろうな〜と。
Posted by dashi at 2006年02月03日 14:22

コメントありがとうございます。

>建つ三介さん
 私も同じです。暗澹となりますね。
 この文章、実は別の箇所(日記サイト)でもUPしたのですが、この同じ文章を読んで、「水無月が改憲も視野に入れている」ことを感じ取っていただいたのは建つさんを含めてお二人でした。幸い、お二人とも私の考えに理解を示して下さいましたが、それだけでなく、お二人とも日本を真面目に考えようとなさっている姿勢が共通していて・・・。なんとなく心強く思いました。
 現憲法はいろいろな意味で継ぎ接ぎだらけ、妥協の産物であると思います。改憲問題というと自衛隊→平和主義の問題ばかりが焦点となりますが、天皇の位置づけを巡っても、今後もう少し深い議論が出てくればいいと思っています。


>dashiさん♪
 >どうしてそんなに急いで決めようとしてるんでしょうか
 同感ですね。私も大いに疑問です。将来に禍根を残すことは間違いないのに。一部には、有識者会議や小泉氏の強硬な態度は、今上天皇のご意向を内々に受けたもの・・・とする見方もあるようです。しかしその一方では、寛仁さまのように明確に反対の意を表明なさっている皇族方もいるわけで、皇族方の意思自体がまだ統一されてないのですね。その段階で決めてしまうというのは、あまりに危ういと思います。

 皇位継承者選びが政争に発展することは、確かに危惧すべきことでしょう。平安時代みたいになっちゃかないませんから。だから、皇位継承者選びを自由にする、のであれば、当然、天皇家と国政とは厳格に切り離すことが(その仕組みも含め)、求められると思います。
 なお、「皇位継承者選びが政争に発展する」事態ですが、もしかしたら女系容認論を巡って小泉氏が独走しようとしている(それも国民の議論には目もくれずに)「現在」こそが、まさにそれかもしれません・・・とも思いました。

Posted by 水無月 at 2006年02月04日 03:35
皇室典範改正ではなく、廃止にすべきです。
憲法の天皇条項も廃止。
天皇崇拝者はクラブを作って維持すればよろしい(茶道や華道、とおなじこと。子供が生まれなかったから、茶道や華道がつぶれる、というもんでもなかろう。欧州から家元を呼んでもおかしくはないのだ)
だいたい、懐妊!男子かも!で馬鹿騒ぎをするってのが、そもそも滑稽千万。システムとして元々不完全なのだ。天皇自身で、おれら、もうこんな馬鹿騒ぎに巻き込まれるのはイヤでござる。よって今後1000年間天皇位は空位にするけんね!といえばよいのだ。天皇を利用したい、者のためにのみ天皇はすくなくとも明治以後存在したのだ。天皇も国民のひとり。基本的人権というものがあるのだ。
Posted by yam at 2006年02月08日 19:14
 
yamさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。

現状の天皇制に揺らぎ(というのか、システム上の不完全さ、理念としての曖昧さ)がある、というのは、その通りだと思います。
したがって茶・華道の家元と同じように捉え直せばよい、というご意見も可能ですし、理にかなっている面もあると思いますよ。

私個人としては、天皇制を持つことが日本という国家にとって利益が(害より多く)あるのなら、天皇制を肯定したい、という立場です。
基本的人権については異論があるでしょうね(笑)。それを国家によって保証されるものと定義するのであれば、よく知られている通り皇族方は(厳密な意味での)日本国民ではありませんから、基本的人権はない、という意見も成立可能と思います。
Posted by 水無月 at 2006年02月09日 00:55
基本的人権がない、というのは、憲法学者らの考え方らしいです。それをいうならば、週刊文春のように、「朝日社説で某皇族が側室をもうけろ!といったりするのはやめんさい!」をうけて、なんたる不敬罪!と騒ぐこともないし、側室をつけさせればよいのです。人間じゃないのだから、怖いものはなにもない。人間どもの倫理を押しつけるのもおかしい。もはや主権を奪われている、国民に仕える「機関」そのもの、です。しかしなかなかそうはいかない、ということを昭和前半の歴史が証明した。昭和天皇自身も おれは天皇機関説を支持する、というたらしい。いまの天皇はものを言わなすぎます。はっきり、おれらを昭和天皇のようにおまえらの隠れ蓑にするなよ!とはっきり言うべきです。

北一輝の「国体論及び純正社会主義」の天皇論、が並み居る憲法学者を超えて、ますます、輝きを帯びてきますね。出版(発禁)後、100年です。
Posted by yam at 2006年02月09日 01:24
 
yamさん、こんばんは♪

私・・・実をいうと教養の浅い人間でして、北一輝も読んだことがないのです。なにか考えのヒントになりそうなことがあれば、またご教示くださいね。

今上天皇は無口な方ですね。おそらく、現状の象徴天皇制が(自分の一族にとって)好ましいとお考えなのでしょう(笑
Posted by 水無月 at 2006年02月09日 02:16
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