2005年10月12日

共謀罪(衆議院2/3制覇がもたらすもの)

今国会に「共謀罪」が提出されているようです。
「共謀罪」新設を閣議決定…3度目の国会提出へ】。
共謀罪】とは・・・【法務省作成Q&A】 VS 【自由法曹団】。

法務省の説明によれば、平成12年11月
「国際組織犯罪防止条約」が採択されたそうで、これに
加入するためには国内法の整備が必要なのだそう・・・。
(国際的に「直せ!」と言われても放置されている
 条約や勧告はほかにもいっぱいあったような気がするの
 ですが、なぜこればかりをそんなに急ぐのでしょう?)
しかも同条約で求められているのは組織的国際的犯罪への
法整備なのに、法案ではそこが明記されず
どんな国内団体であろうと、「組織的犯罪」を「共謀」
したらば逮捕可能という大らかさ・・・。

政府に批判的な活動団体が自然と萎縮せざるを得ない
・・・仕組みです。
現行の刑法は、当人が犯した行為について罪を問う・・・
のが基本の発想。共謀罪は、共謀・・・つまり相談した
段階で犯罪要件を構成してしまうわけで、そこが
根本的にこれまでと異なるのです。
日弁連】(弁護士組織)が、思想の自由に反する、と
反対するのも然り。

もうひとつ怖いのは、この罪は共謀という個人の
心の中の「罪」を問うため、おのずから適用は曖昧に
ならざるを得ない・・・ことで
たとえば、「学校が面白くない! 火事にでもならない
かな〜! お前やってみろよ♪」程度の冗談は、誰でも
一生に数度程度(?)は遭遇するはずで、厳密に
共謀罪を適用すれば、ほとんどの人が有罪なわけです。
しかし実際には、その程度では逮捕されないでしょう。
そんなことをすれば刑務所が溢れてしまいますし
それこそ税金の無駄遣いですからね。
けれども中には、適用される人もいる、のです。
それは確実にいるでしょう・・・。誰か?
政権や政府に批判的な言動を公にしている人です。

政権や政府に批判的な言動をする人・・・たとえば
靖国参拝で裁判を起こす人や、沖縄基地返還を訴える人
あるいは、政府首脳のスキャンダルを追うジャーナリスト
・・・などが、居酒屋の冗談程度で共謀罪を適用され
今後は逮捕される可能性があります。
少なくとも、そうした可能性を考慮に入れつつ、生きて
ゆかなくてはならないでしょう。

政府や政権に批判的なことを公にしない・・・か
居酒屋で酔っ払っても冗談は言わない・・・か、の
人々しか、共謀罪成立後は社会人として生き残れなく
なるかもしれません・・・。となれば
人間誰しも家族を背負って生きているわけですから
そうした、政府や政権に批判的であることのリスクが
大きすぎる社会では、自然と、自らの問題意識に蓋を
しておこう・・・と考える人々が増えてゆくはずです。

要するに、共謀罪は政府や政権側にとって一種の武器と
なりうる曖昧さを(わざと)有しており、その武器を
誰に向けて使用するかは「彼ら」の恣意に任される
という点が恐ろしく重要なのです。
大部分の人々は、直接にこの武器で傷つけられること
なく一生を終えるでしょう・・・が、社会の「一部」の
人々は攻撃を受けるかもしれません。・・・合法的に。
そしてそうなった際のダメージは、社会全体に波及する
・・・という怖さです。


犯罪は、その行為によって罰せられるべきです。
頭の中で考えたり、誰かと相談したり・・・すること
まで、罰してはいけません。
政権批判も同様・・・。
政府や政権を批判しても肯定しても、そのことでなんの
不利益も利益もない・・・状態での意思表示、こそが
大事なのだと思います。
そういう意思表示ができること・・・が、真の自由
というべきものでしょう。
私は、そうした意思表示を阻む動き・・・には反対の
立場です。


それにしても・・・(汗
マスメディアには、郵政民営化・・・のように、これまで
散々話題になり、国民の大部分がその内容を(不確かでも)
理解していて、どう決着がつくか・・・までわかっている
ような法案より、こういう隠れた法案の存在をもっと報道
して欲しいものです・・・。


付記 上記記事中に一部誇張表現があります(汗
 【続・共謀罪】もあわせてご覧ください。
posted by 水無月 at 02:30| Comment(0) | TrackBack(1) | 国内(法律) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Excerpt: ついに、14日、共謀罪新設の審議が衆議院の法務委員会で始まった。 この法改正は、行ってはならない! この国は、何か相談を行っただけで、逮捕される時代がやってくる。 そして、密告者は減刑される・・..
Weblog: Pagan(異教徒)の説話
Tracked: 2005-10-15 20:50
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